憧れのアルプスへ【燕岳・テント泊】4

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燕山荘到着は、PM12:30頃。
テント場の受付をするために燕山荘に入りました。


 燕山荘の中はレトロ感あふれる風情で、入って右側に受付があり、
左手にはお土産コーナー、その奥が食堂、乾燥室で2階へ続く階段も見えました。
受付でテント場の利用料一人700円を支払いオレンジの札を受け取ります。
同時に夕食も注文しました。これまたレトロ感のある絵柄の切符みたいな紙に
夕食だけマジックで書き込みされ、渡されました。夕食は6時から。

天気予報や燕山荘のブログでも風が強いという事が書かれてあったので
テント場の中でもどの辺りが風が弱いのか尋ねましたが、受付の方がいまいち
ピンときていなかったらしく、大丈夫かなぁと思いながら再びテント場へ
おりましたが、稜線から下にあるので風を直接受けるような場所ではありませんでした。
私たちの他には1つしかテントはなく、場所は選びたい放題。
中腹の辺りにザックをおろして、早速テントを張ります。

事前にテントも練習をしていたので問題なく張ることができました。
が!
ここで予想外の出来事。
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(出発前)
北アルプスはもう紅葉で秋で寒いんだから「虫」なんていないだろう。
虫除けなんかいらないよね。

(現実)
めっちゃおるやん。そこら中、飛び交ってるやん。
テントの中までがっつり入ってくるやん。
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そうなんです。もーーーー、虫がいっぱい飛んでて。
やばいくらいテントに張り付いてて、辟易してしまいました。

テント設営も終わり、ザックからアタックザックに変えて
燕岳を目指します。

水とカメラだけをザックに入れて、砂浜みたいな道を歩き出しました。

景色は最高、荷物も軽くて言うことなし、かと思いきや、
稜線はビュンビュン風が吹いて、寒い寒い。
口もあっという間に乾いてしまうし、合戦小屋でカレーうどんを
食べて以降、なにも食べていなかったのでシャリばてまで起こして
へろへろ状態でなんとか登りました。

それでもしっかりイルカ岩やメガネ岩など激写。

帰りに見つけたベルーガ岩!

テント場に戻ると寒いのと疲れで、テント内にバタンキュー。
とにかく寒いので、汗をかいたウェアを着替え、
ダウンジャケット&パンツを取り出して履き、シュラフの中へ。
そのまま片付けもせずに爆睡。
小一時間くらい寝て、起きると頭がぼーっとして息苦しい。
顔もむくんでパンパンになってるのがわかる・・・。

やばい、これはあの時と似ている・・・。

富士山のとき、高山病になったときに!

慌てて水を飲み、おつまみに食べようと思っていたビーフジャーキーを
かじるかじる。
空腹が満たされると息苦しさも倦怠感もなくなりました。
今回の山行は、シャリばてを痛感する場面が多すぎる。
いつもは気をつけて食べているのですが、初アルプス・・・狂わせます。

私は気にならなかったのですが、K氏はテントという狭い空間が
生理的に受け付けないらしく、シュラフにくるまれて身動きが
とりづらいことにもブチ切れ、

「テントで寝れる奴なんか、部屋が汚くても平気な奴らだ!」

とか暴言を吐く始末。

・・・テント平気なわたしは、掃除が苦手・・・。当たってるw

気がつくとテント内が綺麗に整理されていましたw感謝感謝。

太陽が沈み始めたので、テント場から稜線に出て、燕山荘の前のベンチまで
行ってみました。
西側に広がるアルプスの山々の向こう側に徐々に太陽が沈んでいきます。
雲ひとつない空の下、野口五郎岳、水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、三俣蓮華岳・・・。
今まで自分が登ってきた関東近郊の山とは全く趣の異なる姿は見ていて惚れ惚れします。

他にも大勢の人が、山小屋の前に集まってきていました。
寒いのを我慢して夕日を見れてよかったです。

さて、夕日が落ちるのを見届けると、そそくさと小屋の中へ。
お土産コーナーで記念バッチとTシャツを物色。
買い物を終えると、6時からの夕食を待つ人の列が食堂前に出来ました。
私たちもその列に並び、食堂が開くのを待ちます。

山小屋の中でも充実度が高いと聞いていましたが、本当にサービスの
行き届いている小屋だなと思いました。普通の旅館と変わらないです。

6時になり、スタッフさんの案内で食堂に入り、席に誘導されます。
広い食堂内はあっという間に埋まり、テーブルごとにご飯とお味噌汁の鍋が
置かれ、それぞれおかずが・・・!ハンバーグ!!!
全然知らない人同士ですが、ごはんをよそう人、お味噌汁を入れる人、
お茶を配る人と自然と分担・連携し、合宿に来ているような仲間感が一瞬
ぶわっと高まり、楽しかったです。
そしていよいよ、食事スタート。
楽しみにしていたこのハンバーグ。お箸で割ってみると、中にぎっしりとチーズが!
柔らかくて、ちょ~~~~~~~うまい!!!
2700円とお値段は結構しますが、いやこれは食べる価値ある。
サラダや煮物も出てきて、山の上のご飯とは思えないラインナップでした。
しかも、ご飯・お味噌汁はおかわり自由なんです。

人生初の山小屋がココだったら、多分その後、苦労するよね・・・
ってくらい至れり尽くせりの山小屋です。
だって、食器もちゃんと食器だし!(過去2回の小屋は食器は発泡スチロールでした)
室内は暖かいし、明るいし、洗面所だってあるんですから!

K氏がワインを買ってきて、二人で乾杯して本当にいい気分になりました。

小屋の消灯は9時とアナウンスされていました。
私たちは、食事を終えると寒いテント場へと戻ります。

「(正直、出たくないな・・・)」

そんなことを思いつつ、暗闇の中へ。
ダウン上下を着ているお陰で震える程ではありませんが、
それでも風は冷たく外に長時間いることはできないなと感じました。
が、夜空を見上げた途端、

「うへぇぇぇぇぇぇ!」


見たこともない光景が広がっているではありませんか!
嘘みたいに夜空にめいっぱい星が輝いていて、星座も普段より大きく見えました。
なにより人生初「天の川」目撃!
淡い白い流れが空をざざーっと横切っていて、ただただ感動していました。

私「街のプラネタリウムが嘘くさく感じるね・・・」

K氏「これが本当の星空なんだねぇ」

思わずつぶやいていました。

そんな感動中にも気温がぐんぐん下がり、体を冷やします。
ひとしきり感動すると、急いでテントへ戻り、シュラフの中へ。
時刻はまだPM19:30とか20:00とかでしたが、お腹もいっぱいになり、
疲れていたのもあって体が温かくなると、うとうと・・・。

気がつくと、眠っていました。

つづく

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