いつもYouTubeで見てるから知り合いだと思っちゃダメ

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登山初心者の方なら、一度は目にした事があるかもしれません。
「バック○ントリー○高」のYouTube登山講座動画。
私も登山を始めた頃は、よく検索して勉強させていただきました。

先日、念願の初アルプス・燕岳に行き、
下山後に穂高駅を通るのでお店に寄ってみようということになりました。
動画に映っているお店の雰囲気がとてもステキで、他の登山ショップとは
明らかに一線を画す店構えなので、一度是非行ってみたいと思っていたのです。

お店は穂高駅の真ん前に建っている3階建てのビルです。
ガラス面に大きくお店のロゴが貼ってあるのですぐわかります。

1階の自動ドアを入り、エレベーターで2階へ。
エレベーターを下りて左は「フィッティングルーム」と書かれていて
閉まっていました。
右側へ進むと、お店発見。
ドキドキしながら中に入ってみると、いきなりレジに店長の姿!

「(おぉ、あの店長だ!)」
店長は、なんだか黙々とレジで商品に値札を貼る作業をしていました。

店内に目を向けると、商品棚や照明が山小屋風でとても凝った作り。
棚がすべて無骨な木で出来ていて、本当に山小屋にいるような気分になります。
動画を見ていた時に感じた「かっこいいお店」がそのまんまそこにありました。

が、しかし。
狭い店内を見て回るうちに、段々と微妙な気持ちに・・・

「(あれ、なんか品揃えが微妙だな・・・)」

動画に映ってたようなウェアとかザックとかテントとかがまったく見当たりません。
お店の入口に「がらくたセール」と書かれたポスターはあったのですが、
意味が分からず、頭の中は???だらけ。

なにより辛かったのは、店長の醸し出す無言の圧力。
私たちが店内に入った時から、「いらっしゃいませ」の一言もなく、
黙々と商品に値札を付けては棚に並べる作業をしているのです。

「(入ってきちゃいけなかったのかな・・・でもOPENになってたよな)」

動画で丁寧に道具の説明なんかをやってるイメージとは全然違ってて、
ものすごく重苦しい空気を感じました。

狭い店内をあっという間に見終わり、結局そのままお店を出る事に。
出る間際に「ありがとうございました」と一声かけると、

「はぃ」

とだけ返ってきました。

ものすごくビミョーな気持ちのまま、再びエレベーターで1階へ。

自動ドアを出て右にぐるっと行ってみると、そこにもお店の入口らしき所が。

でも、カーテンがひいてあって閉まってます。

一体、どーゆーこと??と、キョトンとしていると、
近くを通った人が親切に教えてくれました。

「予約がないと入れないみたいですよ」

・・・え!?予約ってフィッティングだけじゃなくて、
普通の買い物にも予約が必要なの???

お店に来る前に抱いていた期待感を見事に打ち砕かれた格好です。

それまで店長のYouTubeを見て抱いていた親近感とか
ものすごくいい雰囲気のお店を見れるんだという期待感は消え失せ、
残ったのは「なんだったの?」感だけ。

せっかくいい山行だったのに、なんだか最後に肩すかしにあって
がっかりしました。

まぁ、後からいろいろと思い返してみると、
全く知らない赤の他人なのに、YouTubeで見て勝手に知り合い感覚になり
期待しすぎた部分も大きかったのかなということ。
動画の中では丁寧に教えてくれてるし、そのままの雰囲気で接してくれる
ものだと思っていたのはいけなかったかなと思います。

あとは、私たちが「お客」としての条件を満たしてなかったからなのかも。

このお店のことを絶賛する人のブログを読んでみると
「やっとお店に行って買う事が出来ました!」とか
「登山靴を忘れるハプニングも良い靴に出会えました」とか
「四国から行って、ザックと靴と・・・」とか
がっつり買い物してる人ばかり。

予約制にして、頭の上から足の先までトータルでお買い物してもらうのが
このお店のポリシーだったのかもしれない・・・と今では思います。

良いのがあったら買おう
みたいな気持ちでは歓迎されない雰囲気を感じました。

私的にはこのお店のネット通販で登山靴のお手入れセットを購入していたので
その話とか、お手入れセットを入れるボックスなんかもあれば買いたいなと
思っていただけに、まぁガッカリですよね。
とても話しかけられる雰囲気じゃなかったんで。

予約した客にしか全部見せないなら、HPなり店頭なりにきちんと
そのことを明示するべきだし、
店に入ってきた客に一言も声をかけないのは、あきらかにおかしい。
だったら、全部closeにしておくべきだと思います。

一緒に行ったK氏は、店を出るときに「ありがとうございました」って言う客に

「はぃ」

だけって、それでも商売人かっ!

と憤っておりました。

最初から山を知ってる人に正解を教えてもらうよりも、
自分でいろいろ試して失敗しながら学ぶ方が私には合っているな
と強く感じた出来事でした。


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